アニ録ブログ

あるオタクの思考と嗜好をキロクしたブログ。アニメ・マンガ・ゲーム・フィギュアを中心としたカルチャー雑記

2019夏アニメは何を観る?

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『荒ぶる季節の乙女どもよ。』公式HPより引用 © 岡田麿里・絵本奈央・講談社/荒乙製作委員会

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2019年夏アニメのラインナップに関して,「アニメイトタイムズ」は38作品(2019/6/25時点),「うずらインフォ」は41作品(2019/6/8時点)を挙げている。55作品が放送された2018年夏アニメ*1 と比べて10作品以上の減少ということになる。

ただし前回の春アニメに関しても述べたことだが,この現象は2019年に始まった劇場公開アニメのラッシュを考えると,適切なリソース配分と言えるだろう。アニメーターの数は無限ではないのだ。

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さて,僕が来期に注目したい作品は以下の通りである。五十音順に紹介する。

荒ぶる季節の乙女どもよ。

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「別冊少年マガジン」に連載の岡田麿里原作・絵本奈央漫画の同名作品が原作。監督は『花咲くいろは』(2011年),『天狼 Sirius the Jaeger』(2018年)などで監督を務めた安藤真裕と,『いつだって僕らの恋は10センチだった。』(2017年)で監督を務めた塚田拓郎。

とりわけ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(2011年),『さよならの朝に約束の花をかざろう』(2018年)の岡田麿里が原作とあって,様々な意味で期待が高まる作品だ。アニメ化にあたっては岡田自らが脚本を務める。

僕は原作未読だが,〈岡田麿里〉〈「セックスです」〉〈荒ぶる季節〉という要素から,すでに何か強烈に匂い立つものを感じる。賛否両論が予想される本作だが,僕としてはこれを今期のイチオシとしたい。

 

ヴィンランド・サガ

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「アフタヌーン」で連載中の幸村誠の同名作品が原作。最近は『約束のネバーランド』(2019年)や『鬼滅の刃』(2019年)など,少年誌連載のマンガ原作アニメが好調である。本作も大いに期待したい。『進撃の巨人』シリーズ(2013年~),『残響のテロル』(2014年),『甲鉄城のカバネリ』(2016年)などで脚本を努めた瀬古浩司がシリーズ構成と脚本を担当するのも注目ポイント。制作は『進撃の巨人』シリーズで高い制作力を証明したWIT STUDIO。硬派な世界観にぴったりの布陣と言えるだろう。 

炎炎ノ消防隊

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「人体の発火現象」「消防隊」「主人公が新人隊員」など,先ほど公開された今石洋之監督『プロメア』(2019年)と設定が似ていることで話題になっている。『炎炎ノ消防隊』の「週刊少年ジャンプ」連載開始(2015年)の方が時期的に先行しており,また先頃,原作者の大久保篤が「週刊少年マガジン」紙面上で意味深な発言をしたこと*2 から,『プロメア』が『炎炎ノ消防隊』設定をパクったのではないかという憶測が飛び交っている。しかし『プロメア』の企画がスタートしたのは『炎炎ノ消防隊』よりも早い2014年であり*3,その信憑性はあまり高くない。

この辺り,興味のある方はネット検索などをして調べてみるのもいいだろうが,僕としては,この手の「パクリパクられ」論争には関わらない方がいいと感じる。このご時世,設定やキャラに似たものが出てくるのは当たり前だし,「パクられ元」からして完全オリジナルであるということもほとんどない。そしてなにより肝心なのは,この手の不毛な議論に手を染めた瞬間,作品そのものの価値とは無関係なところで「ディスりディスられ」の下品なヤジ合戦に陥ってしまうということだ。

僕らのするべき事は明快だ。作品を観てみること。そして暴言を吐くのではなく,評価を言語化すること。そう考えてみれば,これほどスタートが待ち遠しい作品もないではないか。

彼方のアストラ

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「マンガ大賞2019」で大賞を受賞した,篠原健太の同名作品が原作。「惑星キャンプ」というSF要素に「遭難事故の犯人を捜す」というミステリー要素が加わり,聞くだけでもわくわくする作品。この手の人間ドラマをしっかり描いたリアル志向のSFには『プラネテス』(2003年)や『宇宙兄弟』(2012年)などがあるが,いつもSF好きの心をくすぐってくれる。

監督は『がっこうぐらし!』(2015年)や『クズの本懐』(2017年)などで監督を務めた安藤正臣。制作は安藤が拠点を置くラルケで,近年では『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』(2017年)における高い制作能力が記憶に新しい。

グランベルム

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数少ないオリジナル作品の1つであり,事前情報も少ないが,興味深い要素がいくつかある。監督は『Re:ゼロから始める異世界生活』(2016年)の渡邊政治。キャラクター原案は『Re:ゼロから始める異世界生活』の大塚真一郎。それだけにキャラクターのビジュアルはとてつもなく「リゼロテイスト」であるが,世界設定等はまったく異なるようである。PVを見る限り,「ロボット×美少女」というよくある組み合わせだが,ここにシリーズ構成の花田十輝が加わるのがたいへん面白い。近年では『宇宙よりも遠い場所』(2018年)でもその手腕を発揮した花田が,このありがちな設定をどう料理してくるのか。実に楽しみだ。

 

コップクラフト

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なんと言っても村田蓮爾のキャラクター原案である。ファンとしては観ないわけにいかない。村田の柔らかい丸みのある少女キャラを,作画レベルを維持しながらアニメーションで動かすのは案外難しいと思われる。PVを見る限りでは悪くない出来だ。監督は『てーきゅう』シリーズ(2012年~2017年)の 板垣伸が努める。


聖闘士星矢: Knights of the Zodiac

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思えば中学生の頃,「十二宮」の名称や技名をすべて覚えるほどドハマリした『聖闘士星矢』。あれから30年経った今,米国配信企業のNETFLIXが全世界配信を見据え,改めてこの作品をリメイクしてくるなど誰が予想できたろう。「アンドロメダ瞬」を女性にすることを発表し,物議を醸した本作。公式HPの情報も少なく,やや不安な要素もあるが,やはり観ておきたい。『輪るピングドラム』(2011年)などでおなじみの西位輝実がキャラクターデザインとして参加するのも見所。

 

ビジネスフィッシュ

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正直まったくよくわからないのだが,このアメコミ調(?)のビジュアルと「顔は魚,しゃべるは日本語,職業は会社員,生きるは現代社会。上司と後輩に挟まれながらの仕事に悩み,仕事を終えると魚なのに海鮮居酒屋でビールを煽る。そんな不思議な“ハタラクサカナ”な彼は,今日も日常をカレイに泳ぐ…!?」という公式のインフォメーションが妙にそそる。今期の“色物枠”として注目。

 

BEM

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言わずと知れた『妖怪人間ベム』(1968年)のリメイク作だが,これがまた意外にも村田蓮爾がキャラクターデザインを手がけている。それもあってか,特に「ベラ」のデザインは原作のようなおどろおどろしさがなくなり,極めて現代的な風味になっている。この辺りは評価の分かれそうなところだが,『どろろ』(2019年)でも見られたように,リメイクというのは本来,原作の「再解釈」であってしかるべきだ。その意味でも,このキャラクターの改変をポジティブに捉えておきたい。

また,オープニングもたいへんスタイリッシュで,坂本真綾が歌う『宇宙の記憶』(作詞・作曲・編曲は椎名林檎)も注目ポイントだ。

 

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-

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Fateシリーズのファンならば見逃せない作品だろう。そして何より,『やがて君になる』(2018年)でその才能を発揮した若き気鋭の監督・加藤誠が手がける。音楽もすでにFateシリーズに欠かせなくなった梶浦由記が担当するなど,贅沢な布陣だ。

 

以上である。上に挙げた以外にも,相も変わらず量産され続ける〈異世界ファンタジーもの〉の中にも注目したいものがいくつかあるが,すべてのアニメを視聴することが物理的に不可能である以上,とりあえずはこの辺りで妥協しておこう。

正直を言えば,個人的に春アニメの印象が今ひとつ薄かったように思えた分,夏アニメには大いに期待したい。