アニ録ブログ

あるオタクの思考と嗜好をキロクしたブログ。アニメとマンガを中心としたカルチャー雑記。

2022年 春アニメ 中間評価[おすすめアニメ]

*この記事にネタバレはありませんが,各作品の現時点までの話数の内容に言及しています。未見の作品を先入観なしで鑑賞されたい方は,作品を先にご覧になってから本記事をお読みください。

2022年春アニメもほぼすべての作品が折り返し地点に差しかかろうとしている(『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争 シーズン2』は5月23日よりNetflixにて配信予定なので,本記事執筆時点では未配信。評価は後日変わる可能性がある)。今回の記事では,現時点までの当ブログ注目作品を五十音順に(ランキングではないことに注意)いくつか取り上げてみたい。

なお「2022年 春アニメは何を観る?」の記事でピックアップした作品は,タイトルを緑色にしてある。

www.otalog.jp

 

1. かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-

kaguya.love

パワフルな声優陣の演技,"見せる"エンディング・アニメーション,そして尖りに尖り切った演出。ますますグレードアップしていくアニメーションに,毎話驚かされっぱなしの作品である。直近の話数で言えば,#5のラップ回は近年のミュージカル系アニメの中でも群を抜いてシュールかつナンセンス。『かぐや様』という作品のポテンシャルを大いに感じさせる話数だった。これからの話数も楽しみだ。

 

2. 古見さんは,コミュ症です。2期

komisan-official.com

1期からまったくブレることもダレることもなく,安定したクオリティを保ち続けている驚異の秀作だ。2期では新たなキャラ・片居誠が登場し,古見さん,只野くんと絶妙な"三角関係"を構築。人間関係の幅が広がり,対話の面白さがいっそう増している。抱腹絶倒のギャグ連発というわけではないが,ほのぼの学園アニメをここまでのハイクオリティのアニメーションで観続けることができるというのは,それだけでも価値のあることだ。

 

3. サマータイムレンダ

summertime-anime.com

主人公がループを繰り返しながら世界を救うというプロットは,マンガ・アニメの世界ではもはや"古典芸"になっているわけだが,本作はとにかくアニメーション全般の水準が高く,視聴者を飽きさせるような"隙"が一切ない。ハイクオリティな作画と演出は,シリアスな内容との親和性も高く,原作の恐怖感や緊張感をきっちり伝えている。引きの作り方もうまい。制作陣に"うまい"アニメーターが揃っていることがはっきりとわかる作品だ。

 

4. SPY×FAMILY

spy-family.net

スラップスティック風のギャグ色が強い原作に対して,アニメはややシリアス寄りの演出になっているようだ。この辺りはやや好みが分かれるところかもしれないが,「子どもが泣かない世界を作る」というテーマを明確にした点は個人的に高評価だ。また,尺の調整の都合もあるかと思われるが,アニメオリジナルのシーンもよくできている。特に「MISSION:5 合否の行方」の「おしろ」のシーンのアニオリはきわめて質が高く見応え満点だった。声優陣のハマり具合も素晴らしく,特に種﨑敦美のアーニャ役は"絶品"だ。

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5. であいもん

deaimon.jp

京都の和菓子店を舞台とした素朴なストーリーだが,柔らかな雰囲気のアニメーションと吉田玲子の脚本が見事にマッチし,心温まるハートフルアニメに仕上がっている。"疑似家族"というモチーフは先述の『SPY×FAMILY』にも見られるが,家族というものの多様なあり方を示す設定として興味深い。いくつかの作品を比較してみるのも面白いだろう。

 

6. パリピ孔明

paripikoumei-anime.com

ノーマークだった作品だが,観てみるととてもよくできたアニメだ。タイトルから想像させるライトな印象とは裏腹に,アニメーションはきちんと作り込まれており,関口可奈味のキャラデザが映える。常に決め顔の孔明とクルクル表情が変化する英子のコンビネーションも楽しい。中毒性のあるOPのテーマ(QUEENDOMのカバーによる「チキチキバンバン」)とアニメーションはネットでも話題になった。

 

7. ヒーラー・ガール

healer-girl.jp

この作品も「歌とヒーリング」というテーマを敬遠してノーマークだったのだが,ミュージカル部分の演出がかなり作り込まれており,観れば観るほどその味がわかる秀作だ。特に第3話「お掃除,ラン・ラン・ラン」は,日常会話も含め,B パートのほぼすべてのセリフを脱力系ミュージカルにしたとてもユニークな演出だった。「ヒーラーガールズ」たちの演技と歌唱も魅力的だ。

 

以上「アニ録ブログ」が注目する2022年春アニメ7作品を挙げた。最終的なランキング記事は,全作品の放映終了後に掲載する予定である。