アニ録ブログ

あるオタクの思考と嗜好をキロクしたブログ。アニメとマンガを中心としたカルチャー雑記。

2023年 春アニメOP・EDランキング[おすすめアニメ]

*この記事にネタバレはありませんが,各作品の内容に部分的に言及しています。未見の作品を先入観なしで鑑賞されたい方は,作品を先にご覧になってから本記事をお読みください。

以前,当ブログのアニメレビューでは「OP・ED」という評価項目を設けていたのだが,作品全体を評価するに当たり,オープニングとエンディング自体を得点化することにあまり意味がないと判断し,現在は項目から外してある。しかしその一方で,OP・EDが本編の解釈に影響するほど強い印象を持つことがあるのも確かだ。よって2023年春アニメから「OP・EDランキング」を記事にすることにした。タイトルの下にノンクレジットの映像を引用してあるので,ご覧になりながら記事をお読みいただければ幸いである。なお,ランキング記事と同様,一定の水準に達した作品を取り上げるため,ピックアップ数は毎回異なることをお断りしておく。

 

9位:『山田くんとLv999の恋をする』OP


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【コメント】
KANA-BOONによる主題歌「ぐらでーしょん」の軽やかなテンポが耳に心地いいOP。 the peggiesの北澤ゆうほがゲストボーカルとして参加しており,男女の混声によって山田&茜のカップルが連想される編成も面白い。「ネット上での出会いの多様性」という世界観を再現したアニメーションもグッド。

『山田くんとLv999の恋をする』OPアニメーションより引用 
©︎ましろ/COMICSMART INC./山田くんとLv999の製作委員会

【アニメーションスタッフ】
絵コンテ:浅香守生/演出:礒川和正/作画監督:濱田邦彦

【主題歌】KANA-BOON「ぐらでーしょん feat. 北澤ゆうほ」
作詞・作曲:谷口鮪/編曲:KANA-BOON

 

8位:『ウマ娘 プリティーダービー ROAD TO THE TOP』OP


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【コメント】
1:05辺りから始まるレースシーンでは,いわゆる“オバケ”が多用され,迫力ある疾走感が演出されている。特にナリタトップロードの手はラフ原画をそのまま使ったような映像になっていてたいへん面白い。OPアニメーションでここまでダイナミックな表現をするのも珍しいかもしれない。

『ウマ娘 プリティーダービー ROAD TO THE TOP』OPアニメーションより引用
©︎Cygames, Inc.

【アニメーションスタッフ】
絵コンテ:山本健/演出:淵本宗平/作画監督:山﨑淳

【主題歌】「Glorious Moment!」
作詞:松井洋平/作曲・編曲:三好啓太/歌:ナリタトップロード(中村カンナ)アドマイヤベガ(咲々木瞳)テイエムオペラオー(徳井青空)

 

7位:『この素晴らしい世界に爆焔を!』ED


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【コメント】
伊豆見香苗の手になるユルいアニメーションが心地いい。めぐみんの熱すぎる「爆裂魔法」を浴びた後に観ると妙に“整う”感じがする。本編とはまったく違ったデザインであるにもかかわらず,めぐみんとゆんゆんのキャラが濃厚に感じられるのは,伊豆見のデザインがうまいことに加え,この2人のキャラの強度によるところが大きい。高橋李依豊崎愛生「JUMP IN」も何度も聞きたくなる中毒性がある。

『この素晴らしい世界に爆焔を!』EDアニメーションより引用
©︎2023 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば爆焔製作委員会

【アニメーションスタッフ】
伊豆見香苗

【主題歌】「JUMP IN」
作詞・作曲:YeYe/編曲:TiMT/歌:めぐみん(高橋李依)ゆんゆん(豊崎愛生)

 

6位:『君は放課後インソムニア』OP


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【コメント】
とにかくaikoの楽曲「いつ逢えたら」の力が強い。まるで劇場アニメのラストシーンを毎回観せられているような気分になるほどだ。ラブソングの名手としての彼女の力量を改めて実感させられる名曲である。アニメーションはシンプルだが,主人公二人を中心とした若者たちの瑞々しい日常が切り取られており,本作のオープニングを飾るのにふさわしい仕上がりとなっている。

『君は放課後インソムニア』OPアニメーションより引用
©︎オジロマコト・小学館/アニメ「君ソム」製作委員会

【アニメーションスタッフ】
絵コンテ・演出:池田ユウキ/総作画監督:水谷雄一郎

【主題歌】aiko「いつ逢えたら」
作詞・作曲:AIKO/編曲:島田昌典

 

5位:『王様ランキング 勇気の宝箱』ED


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【コメント】
OPとは対照的に,絵本風味の止め絵(野﨑あつこ作)を用いたアニメーションが目を引く。低い位置に置かれたカメラはボッジの主観目線なのだろう。自然の生き物や人々に対する彼の細やかな思いやりと愛情が表されている。Aimerの温かみのあるハスキーボイスがこれを優しく包み込む。『王様ランキング』という作品の“優しさ”を全面に押し出したEDである。

『王様ランキング 勇気の宝箱』EDアニメーションより引用
©︎十日草輔・KADOKAWA刊/アニメ「王様ランキング 勇気の宝箱」製作委員会

【アニメーションスタッフ】
絵コンテ・演出・作画・着彩:野崎あつこ

【主題歌】Aimer「あてもなく」
作詞:aimerrhythm/作曲:飛内将大/編曲:玉井健二飛内将田大/ストリングス編曲:室屋光一郎

 

4位:『【推しの子】』OP


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【コメント】
アクア,ルビー,かな,MEMちょ,あかねの“眼”(アイ)のアップから始まるアニメーション。しかしアイは口元だけを写して眼は隠すという,トリッキーで技巧的な導入部だ。光と影の使い方も上手く,本作の物語の陰と陽を象徴しているかのようだ。YOASOBI「アイドル」は,アイドルらしいテンポ感と同時に独特な重厚感もあり,本編の物語に厚みを加えている。

『【推しの子】』OPアニメーションより引用
©︎赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

【アニメーションスタッフ】
絵コンテ・演出:山本ゆうすけ/作画監督:平山寛菜

【主題歌】YOASOBI「アイドル」
作詞・作曲・編曲:Ayase

 

3位:『【推しの子】』ED


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【コメント】
一般の評価は4位と3位の順が逆かもしれない。しかし『【推しの子】』という作品の“陰”の部分をクロースアップしたEDは,OP以上に本作の特徴をよく表していると言える。順光によってキャラクターの顔を明るく照らしていたOPと違って,EDでは逆光が多用され,表情に暗い影を落とすカットが多い。映画のスクリーンのような大きな画面にアクアの回想を写し出すアイディアもいい。そして彼らの仄暗い心理を代弁するかのように,女王蜂「メフィスト」のドラマチックなメロディが物語を語る。きわめて優れたEDである。

『【推しの子】』EDアニメーションより引用
©︎赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

【アニメーションスタッフ】
絵コンテ・演出・原画:中山直哉/作画監督:平山寛菜

【主題歌】女王蜂「メフィスト」
作詞・作曲:薔薇園アヴ/編曲:女王蜂塚田耕司/弦編曲:ながしまみのり

 

2位:『天国大魔境』OP


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【コメント】
第2話で初めてOPが流れた時にはSNSがざわついたものだ。若手アニメーターWeilin Zhangによるアニメーションは,本編の画風から大きく外したキャラクターデザインを採用している。制作者の個性を全面に押し出す本作の演出方針を象徴しているようだ。BiSH「innocent arrogance」のサビに合わせて疾走感を出した後半部もとても見応えのあるアニメーションに仕上がっている。

『天国大魔境』OPアニメーションより引用
©︎石黒正数・講談社/天国大魔境製作委員会

【アニメーションスタッフ】
絵コンテ・演出・作画監督Weilin Zhang

【主題歌】BiSH「innocent arrogance」
作詞:松隈ケンタ × J×S×K/作曲・編曲:松隈ケンタ/編曲:SCRAMBLES

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1位:『スキップとローファー』OP


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【コメント】
ダントツの1位と言っていいだろう。前半はを基調としつつ,色とりどりの花を配して画面を鮮やかに彩り,キャラクターたちのカラフルな心情を美しい映像として表現している。後半の多幸感に満ち溢れたみつみと志摩のダンスは,2人のキャラの魅力を大いに高めている。絵コンテ・演出を手がけた出合小都美監督は,これまでも多くの名OPを手がけてきたが,“OPの名手”としての異名を勝ち得たと言ってもいい。また須田景凪「メロウ」の清涼感もこのOPにとって不可欠だ。志摩目線で書いたという歌詞には「青い温度の正体が恋だとしたら」という印象的な件があるが,この“青”という色彩は,本編の基調色であると同時に,志摩の淡い恋慕,嫉妬,幸福感,メランコリーなど複雑な心情を表しているようでとてもいい。

『スキップとローファー』OPアニメーションより引用
©︎高松美咲・講談社/「スキップとローファー」製作委員会

【アニメーションスタッフ】
絵コンテ・演出:出合小都美/総作画監督:梅下麻奈未

【主題歌】須田景凪「メロウ」
作詞・作曲:須田景凪/編曲:久保田真悟(Jazzin' park)

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以上,当ブログが注目した2023年春アニメOP・ED9作品を挙げた。春アニメ再鑑賞の参考にしていただければ幸いである。