*この記事にネタバレはありませんが,各作品の内容に部分的に言及しています。未見の作品を先入観なしで鑑賞されたい方は,作品を先にご覧になってから本記事をお読みください。
殺人的な残暑がようやく終わり,2023年夏アニメもほぼすべての作品が放送を終えた。今回の記事では,恒例通り2023年夏アニメの中から,当ブログが特にレベルが高いと判断した9作品をランキング形式で振り返ってみよう(今回は「中間評価」の記事では挙げなかった作品がランクインしている)。コメントの後には,作品視聴時のTweetをいくつか掲載してある。なお,この記事は「一定の水準を満たした作品を挙げる」ことを主旨としているので,ピックアップ数は毎回異なることをお断りしておく。
- 9位:『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜』
- 8位:『いきものさん』
- 7位:『AIの遺電子』
- 6位:『わたしの幸せな結婚』
- 5位:『アンデッドガール・マーダーファルス』
- 4位:『デキる猫は今日も憂鬱』
- 3位:『幻日のヨハネ』
- 2位:『ホリミヤ -piece-』
- 1位:『呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変』
9位:『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜』
【コメント】
第9話までで放送が中断されたため,インパクトが薄れてしまったことが悔やまれる。本記事掲載時点(2023年10月14日)では第10話以降の放送予定も発表されていない。しかし,色彩設計を中心とした本作の表現力の高さは,そうした瑕疵を差し引いても高く評価されるべきだろう。今後の放送分にも期待したいところだ。
『ゾン100』2話。面白い!『羅生門』あるいは『カメ止め』あるいは『怪物』的な“答え合わせ”(ここは原作と少し構成が違う)が面白い。ゾンビの血をこの色にしたことで、キャラの服の色とも相まって全体的に彩度が増し、作品のテーマとマッチしているのがとてもいい。劇伴もうまい。
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年7月16日
#ゾン100 pic.twitter.com/hJw6c52ipF
『ゾン100』4話。笑った!この作品の面白さは、“ゾンビ”という世界を設定することで、生と死、幸と不幸、笑いと涙を隣り合わせにしたところにあるんですね。それぞれの項が目まぐるしく交代することでダイナミズムが生まれる。それが色彩やカット割で実にうまく演出されていると思います。#ゾン100 pic.twitter.com/28eqT7HRLJ
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年7月31日
8位:『いきものさん』
【コメント】
シンプルな線描だが,キャラの存在感を強く感じさせる。セリフもほとんどない,シュールな世界観だが,ある種の物語性がある。わずか1分半ほどの超短尺の中に,アニメーションというものの楽しさを凝縮した良作だった。近年の深夜枠のショートアニメには,この類のユニークな作品が少なからず見られる。日本のアニメ表現の多様性を支えているのは,実はこの手の作品かもしれない。アニメファンとして,こうした作品を見逃す手はないだろう。
『いきものさん』7話「トンビの回」。本当に面白かった。トンビがいがぐりを川から引き上げるという突飛な場面から始まり、カメラがトラックバックしていくにつれて“循環”が見えてくるという仕掛け。こういうのって、ストーリーを伝える使命を抱えた通常のアニメでは難しいですからね。#いきものさん
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年8月20日
『いきものさん』最終話。朝日を浴びて普段よりも濃い影ができているいがぐり君たちが、本当に朝日を浴びているようでちょっと神々しくもあった。ヒトだって、犬だって、カメだって、ヤドカリだって、みんなみんな朝日を浴びて生きているんだ。ともだちなんだ。
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月29日
#いきものさん
本当に楽しいアニメでした。和田淳さん、スタッフの皆さま、素敵な作品をありがとう!お疲れさまでした!できたら続編を!#いきものさん
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月29日
7位:『AIの遺電子』
【コメント】
当ブログでも話題にすることの多い〈AIと人〉というテーマを掘り下げた作品。人,ヒューマノイド,AI,ロボットと,“人間的存在”がすでに多様化した世界観の中で,人の心の有り様を問うている。非常に多くのことを考えさせくれる作品だ。AIがAGI(汎用人工知能)の開発が猛スピードで進められる中,僕らは“人と似た他者”と付き合う世界を想像しなければならないのかもしれない。
『AIの遺電子』3話。面白いですねぇ。「ヒト対ヒューマノイド」という対比構図ではなく、「ヒト-ヒューマノイドーロボット」というスペクトルで「心の在処」を問う。すると自然、「ヒトを造ったカミは心の在処をどう考えているのか」という疑問も生まれてくる。面白いですねぇ。
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年7月21日
#AIの遺電子
『AIの遺電子』8話。「もう恋なんていらない」という、ラブソングのクリシェのような“仮定”が、ヒューマノイドにとっては“現実”になりうる。消えないはずの感情が消えうる感情になったとき、感情というものの重さが強く照射される。この作品ならではの問題設定です。#アイノイデンシ #AIの遺電子
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月1日
『AIの遺電子』11話。人間なら一卵性双生児で成り立ちそうな物語を、この作品は「電脳コピー」という禁忌で発生させる。偶発的な遺伝子の相似と人為的な人格のコピーとでは問題の本質が全く違う。僕らはヒューマノイドの“個”としてのありようをどう捉えるべきだろうか。#AIの遺電子 #アイノイデンシ
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月22日
『AIの遺電子』最終話。いずれヒトはAIと深い関わりを持ち、新たなヒトの在り方を定立していくことになるのだろう。その時、AIはヒトの似姿をしているだろうか。あるいは絶対的他者としてヒトと対峙するだろうか。#AIの遺電子 #アイノイデンシ
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月29日
なぜヒトは己の似姿としてのヒューマノイドを欲するのか。ヒトはヒトと似ているのか、似ていないのか。未来のヒトの在り方を考えさせてくれる、とてもいい作品でした。続編期待してます。スタッフの皆さま、素晴らしい作品をありがとう!お疲れさまでした!#AIの遺電子 #アイノイデンシ
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月29日
6位:『わたしの幸せな結婚』
【コメント】
小出卓史による第六話「決意と雷鳴」を境に,それまですべてに受動的だった美世が見せた“強さ”。“化け物”と称されるほどの強者だった清霞が見せた“弱さ”。第十二話(最終話)「暗闇の中の光」では美世と清霞の庇護の関係を逆転させ,“救う美世”と“救われる清霞”の姿を見せつつ,運命から強制されたそれではない,本当の意味でのプロポーズシーンで大団円を迎えた。非常に優れたシリーズ構成だったと言えるだろう。すでに第二期の制作が決定している。今後も期待しよう。
『わた婚』6話。もう最高でした。折り返しのここぞという話数で作画をバシバシ決めてくるあたり、さすがです。すべてのカットに目玉釘付けでした。清霞が美世を見つける瞬間まで一切走らないという演出もいい。#わた婚アニメ #わたしの幸せな結婚 #わた婚 pic.twitter.com/qGTfMRN7r9
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年8月9日
圧倒的な強さを演出する時はむしろ“動”より“静”ですからね。割れた鏡と割れていない鏡のシンボリックな表現もよかった。ブラボーです。
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年8月9日
脚本:大西雄仁さん、絵コンテ・演出:小出卓史さん、総作監:伊藤晋之さん。#わた婚アニメ #わたしの幸せな結婚 #わた婚 pic.twitter.com/3zHj3FMDS8
『わた婚』最終話。凄みすら感じさせるアルター美世の作画、清霞の前に出て帝と対峙するアルティメット美世。見所満載でした。しかし何よりよかったのはCパートの“プロポーズ”に尺を割いてくれたことですね。#わたしの幸せな結婚 #わた婚アニメ #わた婚 pic.twitter.com/JIfwhE1u5M
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月20日
スタッフの皆さま、素晴らしい作品をありがとう!とりあえずお疲れ様でした!二期も楽しみにしています!#わたしの幸せな結婚 #わた婚アニメ #わた婚
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月20日
5位:『アンデッドガール・マーダーファルス』
【コメント】
スタイリッシュな演出,魅力的な作画,輪堂鴉夜(黒沢ともよ)と真打津軽役(八代拓)の軽妙な掛け合い。クールだった馳井静句が,後半の話数でヒューマンな面を垣間見せたのも面白い展開だった。ミステリーとしての謎解き要素ももちろん面白かったが,総じてアニメ化による付加価値の高かった作品と言えるだろう。制作会社ラパントラックの代表作の一つとなるのではないだろうか。
『アンファル』1話。むちゃくちゃ面白かった…ラパントラックのアニメーションがクオリティ高いことに加え、セリフに小気味のいいリズムが付いており、聞いていて心地いい。それを黒沢ともよさんと八代拓さんが実にうまく音にしている。これはいいアニメになりそうですね。
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年7月5日
#アンファル
『アンファル』2話。とても面白かった。この作品はヒロイン(?)性質上、顔のアップが多いわけですけど、短いアップのカットをつなげる演出が実に小気味よく独特なリズム感が出ていた。今回は話的には中途半端なところで終わってるはずなんですけど、むしろそれも面白いと思わせる
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年7月12日
#アンファル pic.twitter.com/BMx5WFzHMl
『アンファル』10話。ここのところ静句さんの株が上がりっぱなし。このキャラ造形は『BLACK LAGOON』のロベルタの系譜だと思うんですけど、“最高に強いけどどこか少女性を残している”という点が面白いんですよね。#アンファル pic.twitter.com/pNTrusA9u1
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月6日
『アンファル』11話。静句さんのヒューマンな部分が見えた回。なかなか衝撃的な登場でしたが、やっぱこのキャラはいい。鉄のような強さ、鴉夜への愛にも似た忠心、そして意外なほどの情の深さ。深掘りすればするほど魅力が見えてくるキャラですね。#アンファル pic.twitter.com/PximwChOjb
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月13日
4位:『デキる猫は今日も憂鬱』
【コメント】
「中間評価」では挙げていなかったが,途中の話数でそのクオリティの高さに気づき,急遽ランクインさせた。魅力的なキャラデザとほのぼのとした物語は,僕のような猫好きでなくとも間違いなく惹かれるだろう。そしてこの作品で何より際立っていたのは,制作会社GoHandsのユニークなアニメーションだ。GoHandsと言うと,その独特な色彩や強烈なパースに好き嫌いが分かれることもあるが,本作ではむしろその個性が原作の個性と絶妙にマッチしていたと言える。GoHandsのようなユニークな制作会社がそのプレゼンスを増していくことは,日本のアニメ表現の多様性を確保することにもつながる。今後の作品にも注目していきたい。
『デキ猫』を最初から観直してるんですけど、観れば観るほどいいアニメーション。キャラデザというベースがしっかり出来上がってるので、大胆なカメラワークや色彩設計も違和感がなく、むしろ作品の魅力を高めている。GoHandsは今年グッと存在感が増した感じがしますね。
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月3日
#デキ猫 #アニメスタイル
『デキ猫』12話。今回もとても面白かった。諭吉の行動原理は「猫缶」なのか、ダメ人間への愛情なのか。その辺りがちょっと曖昧なところも、猫のリアリティを反映しているようで面白い。それにしても、ちび諭吉かわいいですね。#デキ猫
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月22日
『デキ猫』最終話。本当に可愛くて、ユーモラスで、心温まる素晴らしいアニメでした。そしてGoHandsのアニメーションの魅力を改めて感じた作品でもありました。続編待ってます!スタッフの皆さま、素敵な作品をありがとう。お疲れさまでした!
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月29日
#デキ猫
3位:『幻日のヨハネ』
【コメント】
既存キャラを別の世界観で“リサイクル”するという秀逸なアイデア,並びにそのキャラの魅力を作画・演出面で支えた技術力に感服する。ストーリーやメッセージそのものはシンプルながら,この絶対的なキャラの“強度”そのものが本作最大の魅力となった。あるいは,ストーリーやメッセージの点で気を衒わなかったからこそ,キャラの魅力が際立ったと言えるかもしれない。アニメ作品において,キャラメイクがいかに重要かを改めて実感させてくれる作品だったと思う。OPのアニメーションと主題歌の完成度も高く,本編を綺麗に彩っていたのも高評価に値する。
『幻日のヨハネ』4話。挿入歌とアニメーションがとにかくよかった!この作品は毎話確実に見せてきますよね。今期の中で間違いなくトップクラスのアニメーションだと思う。ちなみに4枚目で3人が目を閉じるタイミングを意図的にずらした演出がかなり好みです。#幻日のヨハネ pic.twitter.com/H2MO5V9FZ6
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年7月23日
『幻日のヨハネ』5話。いいアニメです。ど真ん中真っ正面のカットをバシバシ決めてくるアニメって好きなんですよね。すると、4枚目みたいに少し斜めにしたカットのエモーションがすっと入ってくる感じになる。#幻日のヨハネ pic.twitter.com/mBgrYwTSFA
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年7月30日
『幻日のヨハネ』6話。メランコリックな女の子の髪をこう描くアニメは正義ですよ。間違いない。歌唱シーンの衣装変化もよかったですね。特にヨハネのツインテは完璧すぎる。#幻日のヨハネ pic.twitter.com/R3TUqCkB86
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年8月6日
『幻日のヨハネ』最終話。とてもいい作品でした。魅力的なキャラクター、それを見事にビジュアル化したキャラデザ、豪華な歌唱シーン。ハイクオリティのアニメーションを土台に、「この世界は歌である」というシンプルな命題を気を衒わず真っ直ぐに伝えたのが功を奏したと思います。#幻日のヨハネ
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月24日
2位:『ホリミヤ -piece-』
【コメント】
学園ラブコメというよりは,シチュエーションコメディのような賑やかさ。魅力的なキャラと演出。声優陣の伸び伸びとした演技。そしてそれらに爽やかな風味を加味したOPアニメーション。多くの点で高い表現力が光った傑作だった。Twitterでもほぼ毎話,感想をツイートしていた記憶がある。最終話の仕上がりも素晴らしく,少し悲しい“if”の世界を挿入しつつ堀さんと宮村くんの“運命”の強さを際立たせた点は,最終話らしいドラマ性があってよかった。また“髪型”の変化でラストを締め括ったのも,本作らしい瑞々しいオシャレ感が出ていてたいへん好印象だった。
『ホリミヤ』4話。「堀こたつ」最高でした!こういうシチュエーションコメディ的なアニメは大好物です。親2人を前景、子どもたちを後景にしたカット(2枚目)の構図も面白いですね。子どもたちの絶妙なデフォルメ感も効いてる。そしてラストが唐突にエロい!#ホリミヤ pic.twitter.com/KhoEdZ39zS
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年7月22日
『ホリミヤ』5話。秒でしたね。魅力的なカットが盛りだくさんで目が離せなかった。「チコクチコクー」の古典コント的な構成も最高。
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年7月29日
#ホリミヤ pic.twitter.com/yOm7h8bIny
『ホリミヤ』6話。今回も素晴らしかった。Aパートでは「男子のお泊まり会」という美味しい状況を、狭小空間を活用したシチュエーション・コメディに。一方Bパートでは、レミを中心に「路上ギュー」と「ご褒美」というファンシーな展開に。非常にバランスがいい構成で楽しかった。#ホリミヤ pic.twitter.com/4ooVxzLQnV
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年8月5日
『ホリミヤ』7話。いやー面白かった。僕は日常芝居が大好物なんですが、今回で言うと桜が本屋の袋の持ち手から手を引き抜くところと、由紀が透に駆け寄るところ。とても丁寧にアニメートされていてリピートしたくなる。この作品のミニマルな日常風景に最適な芝居づけだと思います。#ホリミヤ pic.twitter.com/iSBieWJLp0
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年8月12日
『ホリミヤ』12話。すっばらしい回でした。堀家の宇宙船ごっこがよかったですね。こういう“どこにも行きつかない日常”の風景をちょっと“緩め”の作画で演出するというのがほとんど天才的。『piece』のいいところがよく出ていた話数だと思います。#ホリミヤ pic.twitter.com/mtzYrVxePx
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月16日
さわらないでモードの堀さんのカット、何気ない構図と姿勢だけど説得力がある。グズリモードの堀さんもいい。戸松さんは堀さんを完全に自分のものにしてますね。
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月16日
脚本:平林佐和子さん、絵コンテ:高橋英利さん、演出:江島泰男さん、総作監:飯塚晴子さん、緒方浩美さん、佐野隆雄さん。#ホリミヤ pic.twitter.com/aclKh6JE4Z
『ホリミヤ』最終話。とっっっても素晴らしい最終回でした。堀さんのお団子で始まり、堀さんのショートで終わった最終話。ロジカルには、宮村の髪が長いままの歴史もありえたかもしれないけれど、なんだかよくわからないシュタゲ的な“歴史の強制力”の反転で、#ホリミヤ pic.twitter.com/Lq5B0TgTJd
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月23日
やっぱり宮村の髪は短くなって、みんなと仲良くなる。そういう運命にある。“髪の長さ”が彼ら/彼女らの運命となぜだか繋がっている。そんなカジュアルでおしゃれで優しい“運命論”がなんとも素敵な作品でした。#ホリミヤ
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月23日
1位:『呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変』
【コメント】
五条悟と夏油傑の青春,天内理子を巡る悲哀,伏黒甚爾の脅威,覚醒,そして確執。これらの“ヒューマン”な物語が,デフォルメ顔や漫符などを多用した温もりのある演出や目の覚めるような緻密な作画によって印象深いアニメーションとなり,その後の「渋谷事変」の地獄のような物語ときれいなコントラストを成す。朴性厚から監督を引き継いだ御所園翔太は,自らの個性も発揮しつつ,この偉業を存分に成し遂げた。監督交代が告知された時点では幾ばくかの不安があったことも確かだが,結果として杞憂にすぎなかった。羊文学の「more than words」を主題歌とするEDアニメーションも素晴らしく,本編では語られることの少ない,虎杖・伏黒・釘崎らの青春の風景を写し出している。個人的には,これまでのMAPPA作品の中でも最大限の賛辞を贈りたいとすら思う。現在放送中の「渋谷事変」の今後の話数にも期待しよう。
『呪術廻戦』26話。何が面白いって、監督交代によって、グレードがアップしたとかダウンしたとかいう話しではなく、“解釈”が変わったという点。同作品の同制作会社でこうした現象が起こるのが面白い。それとこのカットの甚爾の体躯どなただろう。印象的なデッサンですね。#呪術廻戦 #懐玉・玉折 pic.twitter.com/qMeUbYzYk6
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年7月13日
理子の少女性を瑞々しく輝かせたAパート、パパ黒の戦慄が走るほどの力を強調したBパート。すばらしいコントラストです。「懐玉・玉折」、技が冴えまくってますね。
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年7月20日
脚本:瀬古浩司さん、絵コンテ・演出:宮島直樹さん、総作監:井川麗奈さん、清水貴子さん、小磯沙矢香さん。#呪術廻戦 #懐玉・玉折 pic.twitter.com/5XOSum150s
比較的ギャグデフォルメの多かった『懐玉・玉折』と比べ、作画がグッと引き締まった感のある『渋谷事変』。特に真人の気配を感じた虎杖の作画が最高によかった。“虎杖悠仁”というキャラを構成している全ての描線に緊張感が漲っているようでした。作画班の皆様ブラボーです。#呪術廻戦 #渋谷事変 pic.twitter.com/Bmo8LoKVnI
— 🐾オフレット🐾 (@alter_Ego_3_02) 2023年9月14日
● その他の鑑賞済み作品(50音順)
以上,当ブログが注目した2023年夏アニメ9作品を紹介した。
今回は1位の『呪術廻戦』と2位の『ホリミヤ』の順位に悩んだ。前クールの『スキップとローファー』と『天国大魔境』の場合もそうだったが,まったく違う方向性やテイストの作品に甲乙をつけるのはとにかく難しい。今回は御所園監督の鮮やかな演出術を高く評価して,最終的に『呪術廻戦』に軍配を上げた次第である。
2023年秋アニメのおすすめに関しては以下の記事を参照頂きたい。